【徹底解説】
ホームページに保守管理は必要?
依頼すべき理由と注意点

【徹底解説】
ホームページに保守管理
は必要?
依頼すべき理由と注意点

ホームページの保守管理とは?

ホームページの保守管理とは、公開後のサイトを安定して運営するために行うサポートやメンテナンスのことです。

多くの制作会社が保守管理を推奨しており、ホームページ制作を依頼すると、ほとんどの場合で契約を勧められます。そのため、中には「単なる追加収益のために勧めているのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、ホームページは「公開して終わり」ではなく、ホームページを常に正常な状態で稼働させるには、実際に多くの専門的な作業や管理が必要になります。

ここでは、保守管理に含まれる具体的な作業内容を紹介するとともに、保守管理が必要なケースとそうでないケース保守管理を契約する際の注意点についても解説していきます。

保守管理に含まれる具体的な作業内容

制作会社や契約プランによって提供される保守内容はさまざまですが、ホームページを安心して運営するために最低限押さえておきたい作業があります。ここでは、その中でも特に重要なポイントを紹介します。

サーバー・ドメインの管理

ホームページをインターネット上に公開するためには、サーバーとドメインの2つが必ず必要になります。サーバーはホームページのデータを保管する場所であり、ドメインはインターネット上の住所にあたります。どちらも継続して契約・管理することで、ホームページにアクセスできる環境が保たれます。

制作会社の保守管理サービスでは、こうした契約の期限をしっかり管理し、必要に応じて更新や確認を代行します。
契約更新に関しては、多くのサーバー・ドメイン会社が契約の自動更新に対応しているので、必ずしも制作会社に依頼しなくても契約を継続することは可能です。しかし、契約プランの確認や変更などはサーバーの管理画面で行う必要があり、操作に慣れていない方にとっては不安を感じやすい部分でもあります。その点、制作会社に任せておけば、誤操作の心配がなく、安心して運用を続けることができます。

また、サーバーには定期的なシステムアップデートが行われ、セキュリティや機能改善が施されます。古いバージョンのまま放置するとセキュリティリスクが高まったり、ホームページの表示速度などでサーバーの最適なパフォーマンスを発揮できなくなる場合があり、検索順位に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、アップデート作業は必須となりますが、アップデートすることにより既存のシステムやプログラムとの互換性が崩れ、ホームページの表示に不具合が生じたり、一部機能が正常に動作しなくなるケースもあります。

アップデートに伴う不具合やトラブルを回避したり、適切に対応するためには専門的な知識が必要になります。こうした作業を専門家に任せられるのが保守管理サービスであり、利用することで「技術的なリスクを自分で抱え込まなくて済む」のが大きなメリットといえます。

CMSやプラグインのアップデート

多くのホームページは WordPressをはじめとするCMS(コンテンツ管理システム) を利用して構築されています。CMSは更新・修正・拡張・管理に優れた便利な仕組みですが、その一方で定期的なアップデート作業が欠かせません。

CMSは、時間の経過とともに セキュリティ上の脆弱性 が見つかることがあり、そのまま放置して古いバージョンを使い続けていると、不正アクセスや改ざんといった被害に遭うリスクが高まります。そのため、開発元から提供されるアップデートを適切に適用し、常に最新の状態を保つことが必須事項となります。

さらにCMSでは、「プラグイン」という拡張機能を利用するのが一般的となっており、例えば、フォーム機能、SEO対策ツール、キャッシュによる表示速度改善など、優れた機能の多くはプラグインによって支えられています。これらのプラグインも頻繁にアップデートが提供されており、機能改善や不具合修正だけでなく、セキュリティ強化の意味合いも強く含まれています。

しかし、前述したサーバーのシステムアップデートと同じく、CMSやプラグインのアップデート時にも注意点があります。バージョンの相性や互換性によって、更新後に表示崩れが起きる、機能が動かなくなる、エラーが出る、ホームページが表示されなくなる、といった致命的な不具合が発生する場合があるのです。特に複数のプラグインを組み合わせて利用しているサイトでは、アップデートの影響が予測しにくく、専門的な知識やテスト環境下での確認が必要になります。

制作会社では、こうしたアップデートを安全に行うために、事前のバックアップ取得や検証環境でのテストを実施することが一般的です。これにより、アップデートによる不具合が発生しても、公開中のホームページに影響を及ぼすことなく作業を行うことができます。また、万一稼働しているホームページに不具合が発生した場合でもバックアップにより迅速に元の状態へ戻すことができます。

では、「CMSやプラグインを使用しないで作ったホームぺージならアップデートの手間が省けるのでは?」と思われるかもしれません。しかし、HTMLや独自開発のシステムで構築されたホームページであっても、ホームページを公開するために利用しているサーバーのシステムアップデートや、ブラウザやOS、PHPやデータベースのバージョンアップは避けられません。最新のアップデートに対応していない、古いコードのままでは不具合が発生することがあり、結局のところ、こうした環境変化に合わせた技術的な対応は避けられないのが現状です。

バックアップと復旧対応

バックアップの取得とトラブル時の復旧対応は欠かせない作業です。オンラインでネット環境と繋がっている以上、予期せぬトラブルは起こり得ます。サーバー障害、誤ってデータを削除してしまった場合、アップデート後の不具合、さらには不正アクセスによる改ざんなど、ホームページのデータが損なわれる要因は多岐にわたります。

何かの要因によって公開中のホームページにトラブルが起た場合でも、定期的に取得しているバックアップを活用して迅速に元の状態へ復元できるため、被害を最小限に抑えることができます。また、バックアップは最新のものだけでなく、「複数世代」残しておくと安心です。直近だけでなく、1週間前や1か月前といった過去の状態に戻せるようにしておけば、万が一最新データに不具合があった場合でも安全です。

さらにバックアップの保存先もサーバー内だけではなく、クラウド上・ローカルPC内・外部メモリなど複数個所に保存するのがセオリーです。これにより、仮に1つのデータが消失しても、他のバックアップから復元が可能なため可用性が大幅に高まります。こうしたバックアップ運用は慣れていない方にとっては手間も多く、負担が大きくなりがちです。このような作業を代行してくれるのも保守管理サービスの利点といえます。

最新ブラウザ・OSへの対応

Google Chrome、Safari、Firefox、Edgeといった主要ブラウザは頻繁にバージョンアップを行い、機能追加や、セキュリティ強化をしています。スマートフォンのiOSやAndroid、パソコンのWindowsやmacOSも同様に、毎年のように新バージョンが登場します。今まで問題なく機能していたホームページが最新のブラウザでは正しく解釈されず、デザインが崩れたり、動作不良を起こしたりすることがあります。

中には、OSの最新アップデートに対応できず、ユーザーに「OSをアップデートしないでください」と案内せざるを得なくなったサイトも存在します。こうしたケースでは、普段は問題なく使えていたページが急に正しく表示されなくなったり、一部機能が動作しなくなったりするため、ユーザーに不便を強いる結果となります。その結果、企業の信頼感が低下し、顧客の離脱を招く大きな要因になりかねません。

保守管理契約を結んでいれば、こうした大きなトラブルが絶対にないとは言い切れませんが、専門家が迅速に調整・修正を行ってくれるケースが多いため、トラブルによる機会損失を抑えることができます。

保守管理が必要な場合と必要でない場合

上記の保守管理の作業内容をふまえ、保守管理が必要な場合と必要でない場合について整理してみます。

保守管理が必要な場合

社内にWEB担当がいない、または自分で保守管理作業を行うのが難しい場合は、保守契約を結ぶことをおすすめします。一定の費用はかかりますが、制作会社に任せることで専門知識が必要な作業から解放され、本業に専念できるのが大きなメリットです。セキュリティ面の安心感や、トラブル発生時に迅速に対応してもらえる点も魅力といえます。

特に、ホームページからの集客や問い合わせが売上に直結する業種では、サイトの不具合やセキュリティトラブルが大きな損失につながります。日ごろから適切な保守管理がおこなわれていれば、こうしたトラブルの発生を未然に防止することにつながり、万が一問題が起きてもリスクを最小限に抑えることが可能となります。

保守管理が必要でない場合

一方で、社内にサーバー操作やセキュリティ対応に詳しい担当者がいる、あるいは自分でアップデートやバックアップをおこなえるスキルがある場合は、必ずしも保守管理サービスは必要はありません。

また、将来的に自社で制作から運営まで一貫して行いたいと考えている場合は、あえて制作会社に任せず、自社で運用方法を学びながら管理していく方法もあります。その場合、トラブルが発生した際には復旧や修正に時間や追加費用がかかる可能性が高く、制作会社に依頼しても現状の把握に時間がかかるため、解決までの工数が増大し、ユーザーからの信頼度低下や損失の拡大というリスクを伴います。

しかし、そうしたリスクを理解したうえで自社運用を軌道に乗せることができれば、人材の育成やノウハウの蓄積といった大きなメリットを得られることになります。

保守管理契約を結ぶ際の注意点とまとめ

保守管理の内容は、制作会社や料金プランにより異なります。契約を検討する際には、「どのような保守管理の内容になっているか」「トラブル時などに追加料金なしでどこまで対応できるのか」を確認することが重要です。

また、制作会社によってはホームページ制作の初期費用を安く設定している代わりに、相場より割高な保守管理契約を必須にし、そこで利益バランスをとっている場合もあります。ホームページ制作を依頼する際はしっかりと契約内容を確認しましょう。

その他、制作会社や料金プランなどにより、以下のような追加サービスが含まれる場合もあります。

  • ・記事更新や画像差し替えなどのコンテンツ更新
  • ・アクセス解析
  • ・SEO対策やホームページの改善提案

これらはサイトの目的や運用体制によって必要度が異なるため、「自社にとって本当に必要なサービスは何か」を見極めることが大切です。そのうえで、保守管理を依頼する制作会社やプランを選択することが、ホームページを運用していく上での大切なポイントとなります。

さらに、単純に料金の高い・安いだけで判断するのではなく、「費用に対してどれだけの効果が得られるか」という費用対効果の観点から、「自社に必要なサービスを適正なコストで提供してくれるかどうか」を判断することで、無駄な出費を抑えつつ、安心と成果の両立を実現することができます。


「川越ホームページラボ」では、ホームページ制作から公開後の保守管理サポートまで、リーズナブルで安心してお任せいただける体制を整えております。制作や運用にお困りの事業者様は、ぜひ一度ご相談ください。

小林 宏之(Hiroyuki Kobayashi)

生まれも育ちも埼玉県川越市。
約20年にわたり、倉庫管理・運送業などに従事し、一部管理職などで現場作業を経験。その後、体調を崩したことで自身の働き方と向き合い、かねてより続けていたWeb制作・デザイン業務に本格的に転身。現在は川越市・坂戸市・鶴ヶ島市・東松山市・日高市・狭山市など地元地域を中心として、ホームページ制作やSEO対策の支援を行っています。

資格・スキル

  • 国家資格:ウェブデザイン技能士2級・情報セキュリティマネジメント
  • 全日本SEO協会:SEO検定1級・ウェブマスター検定1級

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